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日本建築家協会(JIA)・関東甲信越支部大会参加
2016/6/4(土)〜6(日)
私の建築設計活動を行って行く上での重要な所属団体に日本建築家協会(JIA)があります。その建築家協会の支部大会が6/4〜6/6までの3日間、群馬県の高崎と前橋の2都市を舞台に開催され参加して来ました。
初日には世界遺産に登録された「富岡製糸場」の見学会が組込まれ、参加しました。以前にも一度来たことがありますが、以前と比べて世界遺産に登録されてからは、見学者も多く何か活気があるように感じました。
いくつかの施設は改修中でした。その内の繭を貯蔵しておく倉庫である国宝「西繭置所」は本格的な保存修理工事に入っており、見学コースも設定されています。建物の外側はすっぽりと仮設の建物で覆われてしまい、ちょうど建築物の外にもう一つ建築物があると言う感じです。工事は屋根瓦を一枚一枚番号を記入し、外し終えて、傷んだ下地板の交換中でした。熊本城の石垣の再生もそうですが、出来るだけオリジナルに近い形で残していくのは、気の遠くなるような地道なエネルギーがいることですね。だからこそ過去から未来へと先人の足跡を伝えて行くことが出来るのだと思いますが。
他にも見所はいっぱいです。当時はみんなそうだったのでしょうが、ここもフランスから御雇い外国人の指導の基に最新式の設備機器を導入したり、また木骨煉瓦積み木製トラス構造という、新しい工法に大工さん始め技術者が挑戦し、作り上げた建築物で、新しい時代に挑戦しようとした、当時の人々の息吹が伝わってきます。
午後からは会議やシンポジウムで、全3日間をちょうど県庁所在地前橋と商都高崎の両都市に配慮してバランス良く会場を使い分けていたのには、両都市が何かにつけてライバル関係にあり、群馬ならではの配慮のようです。
前橋も高崎も城下町だったことは、皆さん知っていました?今では殆どその形跡も残っていませんが、どうやらこれは群馬県人の新しいもの好きによるようです。(と現地のJIA会員が言っていました)
アーキテクト・ジャパン未来をのぞく住宅展に参加
2016/5/21(土)〜22(日)新潟市中央区のリュートピア(芸術文化会館)4階展示場でアーキテクト・スタジオ・ジャパン(ASJ)「未来をのぞく住宅展」が開催されました。
私を含めた地元新潟と東京からの建築家8名がそれぞれ丹精込めてつくった住宅の写真パネルや模型を持込み8つのコーナーに別けて展示。
会場は、事前に新聞に織込みチラシを見て興味があって来た人、たまたま通りすがりで面白そうなので立ち寄った人、家づくりを考えていて、ここに来れば何か解決策が見つかるかも知れないと思って来た人……動機は各自様々ですが、みなさん各建築家のコーナーを一つ一つ熱心に見て回っていました。それぞれの担当建築家と、最初は遠慮がちですが(この辺は新潟県人ですね)慣れてくると質問がいっぱい飛び出し、建築家と長々と住宅論が交わされている光景があちこちにありました。
会場全体の8人の建築家による8つのコーナーをじっくり眺めてみると、みんな同じようでいても各建築家ごとに微妙に異なります。それぞれみんな家づくりの考えがあって出来た家も8通りの回答があるようです。
会場のなかで来場者と各建築家がじっくりと話し合っている……この雰囲気がたまらずいいですね。住宅展示場へ出かけて行って完成した住宅を見て回るのとは違った、住宅づくりについての考えや、意見を述べ合いながら意見交換をする。住宅を買うのではなく建築家が建て主(施主)と一緒になって家をつくる。生活者としての意見と、その意見から建築家がどのように空間を提案して行くのか……やっぱり家は買うものでは無くつくるものだと思うんですよね。
こういった発表の場が今後共増えると言いなーと思います。